【今日のひとさじ養生川柳】
おなかには 私を守る 愛(熱)がある
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手足は温かいのに「お腹が冷たい」「胃腸が弱い」のは、内臓に熱が集まっていない「内臓冷え」のサインかもしれません。
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原因は冷たい飲み物だけでなく、ストレスや自律神経の乱れによる「体温調節スイッチ」の誤作動も大きく関係しています。
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温かいスープやゆっくりとした入浴など、内側と外側から「心地よさ」を感じるケアで、無理なく温める方法を紹介します。
「なんとなく胃腸の調子が優れない」
「手足はそれほど冷たくないのに、ふとお腹を触るとひんやりしている」
そんなふうに感じることはありませんか?
薄着しすぎているわけではないのに、体の芯がスースーするような感覚。
あるいは、疲れがなかなか取れず、食後に強い眠気に襲われる……。
その言葉にしづらい不調、実は「内臓冷え(隠れ冷え)」が原因かもしれません。
「冷え」というと、手先や足先が冷たくなるイメージがありますが、内臓冷えは体の中心部に熱が足りていない状態です。
自分では気づきにくい分、知らず知らずのうちに心身のバランスを崩してしまうことも。
でも、大丈夫です。
冷えてしまったということは、裏を返せば「温める余地がある」ということ。
今日は、頑張り屋さんの体が発している「冷たいサイン」に耳を傾け、内側からじんわりと温かさを取り戻すためのヒントをお届けします。
その不調、「内臓冷え」かもしれません
まずは結論からお伝えします。
「内臓冷え」とは、交感神経の働きすぎや生活習慣などにより、体の深部(内臓)に十分な血液や熱が届いていない状態を指します。
手足の血管が収縮して熱を逃さないようにする一般的な冷えとは異なり、内臓冷えは手足が温かいこともあるため、「私は冷え性ではない」と思い込んでいる方も少なくありません。
しかし、内臓の温度が下がると、消化酵素の機能や免疫細胞の活性が低下し、生命を維持するための恒常性(ホメオスタシス)や、生体が本来持つ自然治癒力に悪影響を及ぼす可能性があります。
以下のチェックリストで、ご自身の状態を確認してみましょう。
あなたはいくつ当てはまる?内臓冷えチェック
これらは特定の病気ではありませんが、体が「芯から温まりたい」と訴えているサインかもしれません。
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【触診】 おへその上下やお尻を触ると、他の場所よりひんやりしている
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【体感】 暖かい部屋にいても、なんとなく寒気を感じる
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【胃腸】 冷たいものを飲むとすぐにお腹を下す、または便秘がち
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【食事】 食欲がない、もしくは食後に異常な眠気やだるさを感じる
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【顔色】 顔色が青白い、または目の下にクマができやすい
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【汗】 運動していないのに、脇や手足にじっとりとした汗をかく
いかがでしたか?
「あ、これ私のことだ」と感じた項目があれば、それは体がケアを求めている証拠。気づけたことが、改善への第一歩です。
なぜ、お腹だけ冷えてしまうの?
なぜ、手足は温かいのに、肝心の内臓が冷えてしまうのでしょうか?
その主な原因は、物理的な「冷え」だけでなく、「自律神経」の乱れにあります。
ストレスと自律神経のシーソー
私たちの体は、活動モードの「交感神経」と、休息モードの「副交感神経」がシーソーのようにバランスを取り合って体温調節をしています。
しかし、仕事や家事、人間関係などのストレスで交感神経が優位な状態(緊張状態)が長く続くと、血管が収縮し、血流が悪くなります。
本来なら内臓を守るために集まるはずの血液がうまく巡らず、体の中心部が冷えてしまうのです。
「冷たい」を好む生活習慣
また、現代の生活環境も影響しています。
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冷飲食の過多: 一年中、氷入りの飲み物や冷たい食事を摂ることで、胃腸が直接冷やされます。
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薄着の習慣: おしゃれや暖房過信による薄着でお腹周りが無防備に。
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運動不足: 筋肉は熱を生み出す工場ですが、運動不足により熱を作り出す力が低下します。
「忙しくてつい冷たいコーヒーばかり飲んでしまう」
「湯船に浸かる時間がない」
そんな日々が積み重なり、少しずつ内臓の温度を下げてしまっているのかもしれません。
※対策をしてもなかなか改善しない場合や、急激な体重減少などを伴う場合は、病気が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診することが大切です。
【賢人の知恵】冷えと向き合う先人たちの言葉
ここで少し、先人たちの知恵に耳を傾けてみましょう。
冷えや養生についての悩みは、今に始まったことではありません。
江戸時代の儒学者であり、83歳まで生きた長寿の大家、貝原益軒も『養生訓』の中でこのように説いています。
「腹八分目に医者いらず」
「飲食いまだ消化せざるに、早く臥しねぶれば、甚だ元気をそこなふ」
益軒先生は、食べ過ぎや食べてすぐ寝ることが「気(エネルギー)」を滞らせ、元気を損なうと警告しています。
胃腸に負担をかけることは、内臓を疲れさせ、結果として「冷え」を招く原因になると考えていたのです。
また、漢方には「胃は中土(ちゅうど)」という言葉があります。
胃腸は体の中心にあり、植物にとっての土のようなもの。
土が冷たく固まっていれば、どんなに良い栄養(肥料)を与えても植物は育ちません。
昔の人々も、お腹を温かく保つことが、健やかに生きるための「土台」であることを知っていたのですね。
「温かいものを、腹八分目で」
このシンプルな教えこそが、現代の私たちにも必要な「内臓冷え対策」の本質かもしれません。
【食事の対策】内側からじんわり温める「食養生」
では、具体的にどうすれば内臓を温められるのでしょうか?
まずは、直接お腹に入る「食事」から見直してみましょう。
ストイックに制限する必要はありません。
「心地よい」と感じる方を選ぶ、ゆるやかなシフトチェンジで十分です。
3つのスイッチを意識した「温め食材」選び
漢方の考え方や時間栄養学をヒントに、食材を選んでみましょう。
【NG習慣】冷やすものを摂りすぎる
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白砂糖たっぷりのスイーツ
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夏野菜(きゅうり、トマトなど)の生食
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冷蔵庫から出したばかりの冷たい飲み物
【OK習慣】温めるものをプラスする
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根菜類: 大根、ごぼう、人参、かぼちゃなど、土の中で育つ野菜は体を温めます。
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発酵食品: 味噌、納豆、キムチなどは代謝をサポートします。
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香味野菜・スパイス: 生姜、ネギ、シナモン、唐辛子(適量)は、巡りを良くするスイッチになります。
「食べ方」で温度を変える
同じ食材でも、食べ方一つで体への影響は変わります。
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「加熱」して食べる:
生野菜サラダよりも、温野菜やスープ、お味噌汁に。物理的に温かい食事は、内臓への優しいカイロになります。 -
「よく噛んで」食べる:
咀嚼(そしゃく)は「食事誘発性熱産生」を高めます。つまり、よく噛むだけで体温が上がるのです。 -
「空腹」の時間を作る:
ダラダラ食べ続けると、胃腸はずっと働きっぱなしで疲弊し、熱を生む力が落ちてしまいます。お腹がグ~ッと鳴ってから食べることで、胃腸のリズムが整います。
【習慣の対策】3つのスイッチで整える「温活」ルーティン
食事以外でも、日々のちょっとした習慣で「内臓冷え」はケアできます。
ポイントは、自律神経や深部体温といった「体のスイッチ」を意識することです。
お風呂と衣服で「外から」温める
【入浴】「ぬるめのお湯」でリラックス
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38〜40℃程度のぬるめのお湯に、15〜20分ほどゆっくり浸かりましょう。
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副交感神経が優位になり、血管が拡張して体の芯まで血液が巡ります。
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ポイント: 入浴剤(特に生薬配合のものや炭酸ガス入り)を活用すると、温浴効果が高まり、湯冷めしにくくなります。
【衣服】「3つの首」とお腹を守る
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「首・手首・足首」は皮膚の近くを太い血管が通っています。ここを温めると全身の血液が温まります。
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お腹周りは腹巻きなどで守りましょう。ただし、締め付けの強い下着は血流を妨げるので、ゆったりとしたものがおすすめです。
運動と呼吸で「内から」熱を生む
【運動】「大きな筋肉」を動かす
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下半身には全身の筋肉の約7割が集まっています。スクワットや、エスカレーターではなく階段を使うなど、太ももやふくらはぎを使うと効率よく熱が生まれます。
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激しい運動でなくても、家事の合間に「かかと上げ下げ」をするだけでもOKです。
【呼吸】「深い呼吸」で自律神経を整える
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ストレスを感じて呼吸が浅くなっていませんか?
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お腹に手を当てて、ゆっくりと息を吐き切る「腹式呼吸」を意識してみましょう。横隔膜が動くことで内臓のマッサージになり、副交感神経への切り替えスイッチにもなります。
内臓冷えに関するよくある質問(Q&A)
内臓冷え対策について、よくある疑問にお答えします。
Q. 忙しくて湯船に浸かる時間がありません。シャワーだけでも大丈夫?
A. シャワーだけでは深部まで温まりにくいのが正直なところです。
時間が取れない日は、洗面器にお湯を張って「足湯」をしながらシャワーを浴びたり、少し熱めのシャワーを仙骨(お尻の真ん中の骨)や首の後ろに当てたりするだけでも、温まり方が違いますよ。
Q. カイロでお腹を温めるなら、どこに貼るのが効果的?
A. おすすめは「おへその下(丹田)」と「腰の少し上(仙骨付近)」です。
丹田は全身の気の巡りに関わるとされ、仙骨付近は骨盤内の臓器(腸や子宮など)を温めるのに効果的です。ただし、低温火傷には十分注意し、衣類の上から貼るようにしてください。
Q. 夏でも内臓冷え対策は必要ですか?
A. 実は夏こそ注意が必要です。
冷房の効いた部屋に長時間いたり、冷たい飲み物をガブガブ飲んだりと、夏は「内臓冷え」のリスクが高い季節。夏でも温かいスープを飲む、お風呂に浸かるといった「温活」を続けることで、秋以降の不調(秋バテ)予防にもつながります。
まずは「自分のリズム」を知ることから
手足は温かいのに、お腹が冷えている。
それは、あなたが日々頑張っている中で、少しだけ体のリズムバランスが崩れてしまっているサインかもしれません。
完璧な生活を目指さなくても大丈夫です。
まずは、自分の今の状態を知り、「今日は温かいスープにしようかな」「今夜はゆっくりお風呂に入ろうかな」と、自分をいたわる選択を一つ増やすだけで、体はきっと応えてくれます。
まずは『今の自分のリズム』を知ってあげることから始めてみませんか?
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内臓冷えは、手足が温かくてもお腹やお尻が冷たい「隠れ冷え」。自律神経の乱れが主な原因の一つです。
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冷たい飲み物を控え、根菜や発酵食品など「温め食材」をよく噛んで食べるのが基本のケア。
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38〜40℃の入浴や、3つの首(首・手首・足首)を温めることで、外側からも心地よく熱を届けましょう。
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「誰もが『明日が楽しみ』と思える毎日をつくりたい」。
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